箱根ガラスの森美術館 ヴェネチアン・グラスミュージアム  
 
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ヴェネチア仮面カーニバルへの招待状

ヴェネチアのカーニバルにちなんだ17世紀から20世紀のヴェネチアン・グラスを三部構成でご紹介致します。

   

2012年早春企画展
─私は誰か。そして、誰でもない私─ ヴェネチア仮面カーニバルへの招待状

誰もが音楽や演劇を楽しめるヴェネチアは、まるで街全体で仮面劇が行われる劇場の舞台のようでした。それに一役買ったのが、盛大な飲食や歓楽を楽しむカーニバル(謝肉祭)です。キリストの40日間の修行と同じく断食する四旬節の前に、仮面とマントで仮装をして舞踏会やカジノを楽しみます。現在は2月半ばの約一週間ですが、18世紀には半年近くも続きました。
この頃、ヴェネチアを繁栄に導いた芸術品ヴェネチアン・グラスは、レースを再現したレース・グラス≠竚を当てると赤色に輝くカルセドーニオ≠ネどを開発し、食器類や装身具、仮面劇の登場人物まで、あらゆるガラス工芸品を生み出しました。
今なお世界中を魅了するヴェネチアのカーニバルにちなんだ17世紀から20世紀のヴェネチアン・グラスを、「Stage effect」、「Onstage」、「Stage make」の三部構成でご紹介致します。

会期:2012年2月1日(水)から4月12日(木)

   
 

展示構成

  • Stage effects (舞台効果)
    カーニバルは舞踏会を皮切りに幕を開けます。そのため、舞踊(ダンス)は貴族の子弟教育の一つで、17世紀頃には「舞踏の間」を邸宅内に造るほどだったのです。
    同じ頃、弦楽器主体の軽快なバロック音楽が登場し、舞踊に欠かせない音楽は貴族や富裕層だけでなく広く庶民にも受け入られていきます。音楽教育も向上し、特に教会による少女たちで構成したオーケストラの演奏は、国の内外を問わず多くの人々を驚かせました。
    また、盛大に飲食を楽しむカーニバルでは、豪華な調度品の数々がテーブルを演出していました。特に、ヴェネチアを代表する芸術品であるヴェネチアン・グラスは、ドラゴン・ステムのような過剰なまでの装飾を施したグラス類、赤や青など色鮮やかなガラス器やキャンドル・スタンドといった照明器具で客人の目も楽しませていました。


  • Onstage (舞台上)
    ヴェネチアでは、商業劇場を1565年に開設し、1600年フィレンツェで世界初上演されたオペラをその24年後には上演、発達させました。本来、宮廷で限られた者を対象に上演していた演劇は、ヴェネチア人にとって身分を問わず親しめる娯楽だったのです。
    1700年頃、20万未満の人口に対して17もの劇場が造られたヴェネチアでは、伝統的な仮面劇コメディア・デラルテ≠ノ人気が集まりました。
    仮面を着けた登場人物が簡単な筋書きに、演技や台詞を組み合わせていく即興喜劇の上演は劇場の舞台ではなく、たくさんある広場で行われていました。ヴェネチア中の広場を舞台とし、国内外から多くの観客を迎え入れたのです。
    道化や商人など、一目で観客に登場人物の役割と性格を理解させるコメディア・デラルテ≠フ仮面や仮装は、ヴェネチアのカーニバル特有の仮装を生み出していきました。


  • Stage make(舞台メイク)
    身分の違いで衣服が決まっていたヴェネチアでは、カーニバルで身に着ける仮面やマントがその全てを無効にしていました。貴族や役人、神父や庶民までも仮面を身に付け、身分に関係なくリドット(カジノ)やオペラ座を共に楽しんだのです。
    その一方、女性たちには衣装を誇示する場でもありました。わざと丈の短いマントを着てオペラ座などを訪れ、その下のドレスの豪華さを競い合ったのです。今年も2月11日から21日には、華やかな仮装の人々で往時の空気が蘇るでしょう。 
    カーニバルが最盛期を迎えた18世紀には香水が大流行します。高価で貴重な香水を保管し、常備するために様々な趣向が凝らされた香水瓶が作られるようになりました。ヴェネチアで作られた多種多様なガラス製香水瓶の多くは「最も美しいものを持ちたい」との思いから生まれたオーダーメイドの品でした。

ヴィスコンティ家ワイングラス
道化師
馬車形香水瓶
ヴィスコンティ家ワイングラス
1930年代 ヴェネチア
道化師
20世紀 ヴェネチア
馬車形香水瓶
1860年頃 ヴェネチア
 

劇作家の登場

俳優たちが共同で作った台本で、即興的に演じていたコメディア・デラルテ≠ノ、18世紀になると二人の代表的な劇作家が登場します。
カルロ・ゴルドーニは、流行の担い手であった上流階級を意識した台詞や構成を織り込み、風刺を交えたヴェネチアの日常生活を描き出していきました。執筆のみで生計を立てられる最初の台本作家の一人となったのです。
一方、カルロ・ゴッツィは、ゴルドーニの作品を即興で演じる俳優たちの技能と想像力を奪うものだとして批判します。「眠れる森の美女」や「青髭」など有名な物語をさらに劇的に、壮大な舞台装置と共に描き、ゴルドーニの写実主義に対抗したのです。
古典喜劇から着想を得ていたため、ワン・パターンに陥ってしまっていたコメディア・デラルテ≠ヘ、この二人の劇作家の登場によって再び活性化していくのです。

 
“コメディア・デラルテ”登場人物の性格・特徴
 
アルレッキーノ  

アルレッキーノ

継ぎ合わせた色鮮やかなまだら模様の衣装を着た道化師姿の召使です。額に瘤のある悪魔を表した黒い仮面を着けています。常に貧しく、空腹でいますが、持ち前の機知とユーモアで権力を持つ登場人物たちを笑い者にしていきます。

     
ブリゲッラ  

ブリゲッラ

緑で縁取られた白いスモックとパンツを着て、金銭欲を強調するオリーブグリーン色の仮面を着けています。世知に長けた策士で、ペテン師でもあります。一方、優れた音楽家でもあり、ギターを携え
た姿で表されることもあります。

     
プルチネッラ  

プルチネッラ

イタリア南部のナポリ出身の召使で、くちばしのような長い鼻のある仮面を着け、若い雄鶏のような容貌をしています。愚鈍と明敏、臆病と大胆と対立するどちらの性格にもなることが出来ます。哲学的で憂鬱な夢想家でもあります。

     
ドットーレ  

ドットーレ

名門大学のあるボローニャの出身です。博識のようにひけらかしてくる知識はほぼ嘘です。まれに良いことも言いますが、無知で傲慢な性格をしています。中身のない学習を意味する膨らんだ頬と丸い眼鏡をかけた仮面で表されます。

     
コロンビーナ  

コロンビーナ

アルレッキーノのようにつぎはぎだらけの服を着て、白いエプロンを着けた姿で表される召使です。仮面は着けません。女性的な魅力で周囲を惹きつける一方、抜け目ない性格を求婚し続けるアルレッキーノに見抜かれてしまいます。

 
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箱根ガラスの森美術館は箱根仙石原 国道138号線沿いにございます。  YAHOO!地図
開館時間:午前10時から午後5時30分 (ご入館は5時迄)        Googleマップ
〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940-48 TEL:0460-86-3111 FAX:0460-86-3114
入館料:大人¥1,500- 大高生¥1,100- 小中生¥600-  お得な割引チケットはこちら

 
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